
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
しばらく、まーくんちの前に座り込んでいた僕は
泣きそうになる気持ちをグッと堪えながら
もう一度スマホを手に取って画面を開いた。
……やっぱり何にもきてない。
まーくん……本当にどうしちゃったんだよ。
あっ、おばちゃんは!?
おばちゃんまだ帰って来てないんだよね?
おばちゃんのラインも知ってるし聞いて
みよっか?
……でも、心配しちゃうかな。
……。
そんなこと言ってる場合じゃないか!
まーくんの緊急事態なんだもん!!
ラインのトーク画面のずっと下の方にあった
おばちゃんの所をタップしようとした、その時。
ブルルゥーン!サザァ……ッ
まーくんちの家の前に見慣れた車が1台止まった。
あっ!!
それは、まーくんちの車で。
車庫にバックでそのまま入って来る姿が見えた。
……おばちゃん!帰ってきたし。
良かった!
立ち上がって僕はその車を凝視していた。
ん?
あの助手席に座っている頭だけ見えてるあれ!?
茶色い髪が見えてる。
まーくんっ!?
あぁ、良かったぁ……いたぁ。
おばちゃんといたんだ。
僕は心底ほっとして。
ふうぅっと長い息を吐き出した。
車からおばちゃんが出てきて、助手席のまーくんに
なんか「大丈夫?」って心配そうな顔をして
聞いてるのが見えた。
僕が玄関に立って居るのに気付いたおばちゃんが
「あら、かずくん!待ってたの?ごめんね!
まさの事心配してくれてた?」
ニコニコしながら話しかけてくるおばちゃんに
「おばちゃん!まーくんは!?」
居ても立ってもいられず、おばちゃんに聞いた。
「まさ~?大丈夫よ。かずくん来てるわよ」
中のまーくんに向かっておばちゃんが話しかける。
ガチャ
まーくんが車から、ゆっくり出てきた。
まーくん!
「かずくん……」
フッと力なく笑うまーくんと目が合った。
