
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
あっ……そっか。
ここ駐車場で、外だった事忘れてた。
まーくんが、手を引っ張って車の後部座席に
僕をそのまま優しく押して二人で車に
乗り込んだ。
A「ん、ここなら見られない」
そう言ったまーくんは、隣で優しい目で僕を
見つめながらこう言ってくれた。
A「ねぇかずくん、そんな目でずっと見てられたら
外って事忘れてさ…チューしたくなっちゃう
じゃん!クフフ」
後ろの席に座った僕らはそのまま
手を繋いでいた。
まーくんが笑いながらそう言ってくれたけど
ちょっといつもより、やっぱり元気がなさそうな
のが気になって聞いた。
N「まーくん、すごくチューしてほしいけどさ。
身体、やっぱきついんじゃない?大丈夫なの?」
って僕は本当に心配で。
まーくんの顔を覗き込みながらまた聞いた。
N「おばちゃんと一緒に帰ってきたって事は
病院行ったの?」
A「あーうん、なんか盲腸のなりかけみたいな?
点滴で散らして大丈夫なんだってさ……心配
してくれた?クフフ」
N「当たり前じゃん、僕……本当にまーくんに
あのままなんかあったらどうしようって、
絶対一生後悔するって思ったんだよ?
ちゃんとまーくんの話を聞いてれば良かった
とかさ……」
A「クフフ……でも、僕が一番悪いんだよ?
黙ってたからね。本当にかずくんごめんね。
キスって言ってもあれは事故だったと
思ってるよ?キスは好きな人とするもん
なんだから……あれは事故だよ」
そう言って、僕の目をじっと見つめるまーくん。
………………。
この車の中の二人しかいない空間。
なんとも言えないドキドキしちゃう空気が漂う。
まーくんの綺麗な黒目に
吸い込まれそう。
なんて、思いながら僕は
N「じゃあ、してよ。まーくん……」
そっと目を閉じたりなんかして。
握られた左手に力が入った。
