無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

相手にするのも、面倒くさいし
煩わしいからさ。
すれ違い様に、僕はチラッと二人に視線を
流しただけでスタスタ構わず歩いて行った。



そしたらさ、後ろから吉高さんがまたもや



「無視ですかぁ？！マジうざっ」



なんて僕の背中に向けてくるもんだから
そこで、一度立ち止まったんだ。
唇をぎゅっと噛み締めて、吉高さん達の方を
もう一度振り返った。



N「……なに？」


真っ直ぐ二人を見る僕。
そんな、僕を二人はニヤニヤしながら
向こう側から見ている。


……本当に面倒くさッ


「ねぇ、あんたのせいでさ、この子も松本くんに
　勘違いされたんだよ？この子松本くんの事
　超好きでぇ
　絶対上手くいくはずだったのにぃ」


吉高さんが石川さんの頭をよしよしと
撫でている。


……なんだよ、それ


黙ったまんま二人を見ていたら


「何人とやってんだよ？マジキモいんですけどぉ」


吉高さんがわざと廊下に響く大きな声を出した。


……。


「黙ってないで何とか、言えばぁ？」



向こう側から睨みを利かせてくる吉高さん。
……可愛い顔が、勿体ないな。なんて
冷静な目で見れちゃう僕。
この前のまーくんとの出来事が僕に自信と勇気を
くれてるって思えた。
まーくんと僕は、こんな嫌がらせなんて
どうって事ないんだよ。


ただ！


そんなにまだ、この人達が僕らに構ってくるから
それなりに、対応しないと終わらないって、
目の前の吉高さん見て思ったんだ。



N「僕はまーくんだけだよ。悪いけど僕らは
　簡単には切れないんだ。あと、石川さんにも
　悪いけど、潤くんにも本当に誰も
　割り込めないくらい大事な人いるよ？それ
　僕じゃないし。
　潤くんの事本当に好きなら分かるでしょ？」




それだけハッキリ言って二人を見れば
真っ赤な顔して、更に睨んでいた。