
僕のまーくん。
第44章 体育祭前日に……
J「教えてやろっかぁ?」
!?
聞き慣れた声が頭の上から、ふいに
聞こえてきてパッと振り返ったら向こう側の階段
から二人の姿が目に入ってきた。
N「あ、潤くん……えっ!?櫻井先輩!」
向こう側から睨みを利かせていた、吉高さん達も
あっ!って顔して見ていた。
石川さんに至っては、何とも言えない顔してる。
二人揃って現れちゃった。
……
S「よっ!ニノちゃん♪」
安定のイケメンフェイスで、ニッコリ笑ってる
先輩の横から、潤くんが
J「これ俺の翔さん♡」
って……
向こう側のあの二人に向かって
ニッコリ笑って先輩の肩を抱きながら階段を
降りてきた。
「はっ!?」
吉高さんの声が響いた。
J「俺の大事な大事な人ぉ♡」
潤くん……やっぱりすごい。
目の前の毒を吐いてた女子二人。
開いた口が塞がらない状態になっちゃってるし。
J「お前ら、マジしつこいからこの間のコレ。
翔さんにも見てもらったぁ~ハハハなぁ、あれ、
ヤバいよね?」
櫻井先輩の肩をまだ抱きながら、潤くんが
スマホを翳しながら続けて話す。
S「ねぇ君ら、俺らの学年でも有名人だよ?
最強のレズヒアンだって♡仲いいんだね!
本当に♡俺達みたいに、ハハハ」
腕組みしながら、ニッコリ笑って話す先輩。
今サラッと言った事も何気にすごいけど……
その立ち振舞いはやっぱり貫禄ある。
この人、だってさ。
知らない人いないくらいの学年トップの
サッカー部長。しかも、イケメン。
だったんだった。
いつも、まーくん達と普通に一緒にいすぎて
僕も麻痺してたのかなぁ。
櫻井先輩から、出てるオーラに圧倒されそうに
なる。少なくとも目の前の女子二人は
一気に黙ったし。
それに。
横にはピッタリ、これまた学年一のイケメン
潤くんがくっついてるわけだから……
半端ない圧が……
J「ニノは俺らに守ってもらってるわけじゃ
ねぇもんなぁ~友情だよな、友情!ハハハ」
潤くんに、髪の毛ワシャワシャされながら
僕も、見上げて笑った。
