
僕のまーくん。
第45章 ドキドキの体育祭
ホームルームもすんで、潤くんと二人で教室から出ようってしている所に、クイッと背中のジャージの裾を誰かに引っ張られた。
N「んっ?」
振り返ったら綾野くんが握ってて。
「二宮くん!俺も、お、お供しますっ!」
勢いのある綾野くんの言葉に、僕も思わず
N「あ、あぁ…行こっかぁ?」
と、ニッコリ笑った。
前を歩いていた潤くんが
J「綾野、お前お供って何なんだよ?え?」
訳がわからないって顔をしながら
聞いていた。
「あの…松本くん、二宮君をお、俺…丸山君から
守ってあげるんですよ、今日1日……」
J「は?なにそれ?」
ハハハと笑う潤くん。
そりゃそうね。
この僕をこの綾野くんが守ってあげるって?
なんじゃそりゃ?
だよね。
そんな潤くんを全く気にする様子もない綾野くんは、僕の背後にぴったりくっつくように、
歩き始めた。
N「ちょ……っと、近いかな、歩きにくくない?」
綾野くんに僕が遠慮がちにそう言えば
綾野くんは、ハッとしたように
途端に一歩退いた。
「ご、ごめんなさいっ」
N「あぁ…綾野くん普通に隣歩いて?ね?」
こっち、って手招きしながら
綾野くんを隣に呼んだ。
潤くんも、笑いを堪えてる。
J「綾野ぉ、姫をしっかり守ってやれよぉ」
……んもうっ!
潤くん、止めれ。
からかう潤くんをチラッと睨むとクックッと
笑ってるし。
N「早く行かなきゃ間に合わなくなっちゃう!
行こ?」
「は、は、はい!」
急ぎ足で僕らは校庭へ向かった。
まーくん、もう来てるかな?
さぁ、頑張るぴょん!
