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僕のまーくん。

第45章 ドキドキの体育祭



「二宮くぅん!待ってぇや」


後ろから呼ばれてる。

あぁッ、もうしつこいな。

綾野くんに押されながら、僕は振り返らず
歩く。綾野くんの歩幅に合わして歩いてるから、
押されながらちょっと前に躓きそうになった。


「あぁッ、ゴメンなさい!だ、大丈夫ですか?」


N「あ、うん」


綾野くんが謝ってくれながら、
それでも歩き続けた。

「早く!は、早く!」

綾野くんは、必死に後ろからついてくる
丸山君から僕を遠ざけようとしてくれて……

僕もそれにつられて早足で歩き続けた。

でも、しつこい丸山君は僕らを通り過ぎて
目の前に回り込んで「なぁなぁ」って絡んでくる
始末。

本当にウザい。

N「何?悪いけど急いでるんだ」

立ち止まって丸山君に無表情のまんま
聞いた。

ニヤニヤしてるし。
何なんだよ?

「なぁ、あの相葉ちゃん?な~んか大ちゃんの事
 めっちゃ気にしとったやろ?あの二人、
 ただの友達なん?」


はっ?
何言ってんの?
この人……
しかも「相葉ちゃん」って今言った?
まーくんは、先輩だろぉが。


N「はい?」

話の内容が、スルー出来ない内容だったから
思わず聞き返した。


「エライ、必死に俺の事大ちゃんから離そうと
 しとったやろ?あれ、なんやろ?
 やきもちかいな?思てなぁ~ハハハ」


……。


バカじゃないの?
この人。


N「それはない」


一言だけハッキリ丸山君に言って否定した。


「じゃあ、朝のあれ、何やったんやろか?
 ほんまに、必死やったやろ?二宮君、幼なじみ
 ならなんか知ってるんやないか思てな~
 まぁ、ゴメン!今日は、頑張ってなぁ!
 応援団、メチャクチャ二宮君見てはるさかいに」


それだけ言って、僕らの前から去って行った。


なんなのよ。

マジで面倒くさい奴!

まーくんは、僕の彼氏なんだよ!
べぇっ

心の中であっかんべーしながら、前を歩いて
行く丸山くんを睨んだ。

それにしても、大ちゃん先輩とこいつ。
一体、どういう関係なんだろ?

……まぁ、今はいっか!

N「綾野くん急ご」

テントまで、また急ぎ足で向かった。


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