僕のまーくん。
第9章 翔ちゃんとかずくん
Nside
なんかさ、僕ってつくづく小さい奴だよな……って自己嫌悪。
まーくんは、悪くない。
むしろさ、まーくんはあの時、早いとこ切り上げてあの人の話を終わらせて、僕の所に戻ってきてくれようとしていたはずだから……
そんな、まーくんに自分からくだらない質問ぶつけて……
「夏休みもあの人に会うの?」
なんてさ……
友達なんだから、まーくんにとっては普通の事なのにさ。
勝手に嫉妬して、勝手に不機嫌になって……
ワケわかんない奴だよね。
自分の家に帰って、ベッドにゴロンと転がって、さっきの事をぼんやり考えた。
やっぱ、ちょっと冷静に考えたら、僕の態度は可愛くない!
まーくん、怒ってるかな?あんな、別れ方しちゃって……なんか、まーくん言ってたよね?
無視しちゃってごめんね。
でも、昔からまーくんは滅多な事では怒らない。
特に僕に関しては、甘すぎるくらいに優しいし……
年上のまーくんは、僕を一番に考えてくれる。
僕が本気で嫌がる事は絶対しないし、たまにイタズラはでちゃうけど……
大抵は、僕の我が儘を受け入れてくれる人だ。
そんな、優しいまーくんにずっと僕は昔から甘えてきてた。
高校生になって、幼なじみからの関係性が変わっちゃってからも、それは変わらないかもしれない。
でも、でもさ。
今日みたいなことは、僕が大人になんなきゃいけないのかも。
やっぱ、まーくんは全然悪くないし……
ごめんね。まーくん。
今日、1日ずっと本当に楽しかったんだよ。
大好きな僕のまーくんを独り占めしてデート出来たんだから。
色んなまーくんの表情や、仕草や、直接触れられた熱い感触とか……いっぱい、知れたし。
昔から知ってるまーくんだけど、近くにいるたびに、触れるたびに、もっと知らないまーくんを知るんだ……
それで、もっともっと好きになる。
まだまだ、もっと好きになる。
まーくんを大好きって想う気持ちは世界中の誰よりも負けない‼
例え、親友のアイツにも。
親友の度合いでも、長年一緒にいた僕のほうが、ずっとずっと親友だ。
まあ、今は恋人の関係にレベルアップしたけどっ。
色々考えて、やっぱ、まーくんに謝ろうって決めた。