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好きにしていいよ

第4章 再開





バタンと勢いよく閉められるドア。

両手は頭上で一括りされて、

ドアを背に押しつけられながら、貪るようなキスを受けていた。




「…んっ…ぁ…ふぅ」




逃げる舌を追いかけられて、熱い舌が生き物みたいに絡みつく。

激しさばかりが増す口づけに、頭の芯が痺れる…

名残惜しげに、離れていく唇。

飲み切れなかった唾液が、顎に伝い落ちていく…




「バーカ。無防備過ぎんだろ…むやみに男の部屋に着いてきたりすんな」

「むぅ…」

「そう怒った顔すんな…俺が悪者みてぇだろ…」

「だってあんたが…っ!!」

「俺が好きだって言ったこと…忘れてない…?」




ドキリとした…

黒谷敦史の顔が息も吹きかかるような位置にあって、

何より射抜くような熱ぽっい眼差しに、心臓が鷲掴みされたように動けない。




「触らせて…」




耳許で囁くように言われて、

その声は、とてつもなく甘さを含んでいた。




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