エッチなJKは嫌いですか?
第1章 出会い
天ぷら屋に向かう道中もお互いの話はせず、ずーっと音楽の話をした。
「でね、俺のバンドのドラムが大事なところでミスってさ」
「めっちゃ楽しそう〜!」
数年前に組んでいたバンドの話とかも聞かせてもらった。
「あ、そういえば、名前なんて言うの?」
「美咲です、あなたは?」
「ゆうです、優しいって書いて優」
「名前のまんまですね」
こんなに人と短時間で打ち解けたのは初めて。優さんのコミュ力が高いのもあるけれど。
「んー?そうかなあ、あ、ここだよ、お店」
すごく荘厳な和風な出で立ちでいかにも高そう。
「高そう、とか思ってるでしょ。俺が出すから安心して、好きなもの食べていいよ」
親指を立ててニコッと笑う姿にやられてしまう。
「ありがとうございます」
ついついニヤニヤしてしまった。