君はぼくの全て
第10章 特別授業 4
どよーん
今の俺の状態を現すなら、まさにその言葉がぴったりだと思う
「おい、何その顔」
「可愛い?」
「アホか。ってか、その顔で良く言えるな」
「…ほっといて」
冗談でも言わなきゃやってらんないの
まあ、可愛いとは思ってるけど
でも今は、正直ほっといて欲しい
潤くんの尋問をごまかせる訳ないし、余計な事喋っちゃいそうなんだもん
「雅紀と、何かあったんだろ」
いきなり確信突いちゃう?
少しは違う事、考えつかないかな
「…何でよ」
「だってお前の考える事っつったら雅紀しかねーじゃん」
“他、なんかありえねーし“
そうだけど
確かにそうなんだけど
「ケンカ……は、ないな。どした?ほら、吐け、吐いてしまえ」
ん?と顔を覗き込む潤くんの顔は完全に面白がってる
心配とか、そんなのは微塵もなく、楽しんでる
「……た」
「え?」
「……した、途中、まで」
「は?聞こえねー」
「だから!!えっちしたの!まーくんと、途中までだけどっ!!」
思わず言ってしまってから、ここが教室だと気が付いた時にはもう遅かった