君はぼくの全て
第10章 特別授業 4
ヤバい
そう思って周りを見ると、皆固まって俺を見てる
目の前の潤くんも
まーくんほどじゃないけどカッコいい顔が間抜け面になってて
…って、冷静に分析してる場合じゃない
「潤くんっ、こっち…っ」
潤くんのブレザーの袖を掴んで、急いで教室を飛び出した
「で?」
ああもう、そのにやけ顔にケーキがあればぶつけてやりたい
うっかり言ってしまった自分が悪いのは分かってるけど、その顔見るとムカつく
「ほら、誰もいねーんだから言え」
「ぅぅぅ…」
無理矢理潤くんを引っ張って来たのは、1年の廊下の一番奥、空き教室の前
「…だから、まーくんと……したの」
ゴニョゴニョになるのは仕方ないじゃん
こんなの、普通は人に言わないんだから!
つか、何で俺もバカみたいに打ち明けてるんだ?と思った時には後の祭りって奴で
「で、何でそんな落ち込んでんの。雅紀とヤッたんならそれこそ踊り出すくらいテンション上がる筈だろ」
……そこ、なんだよ