君はぼくの全て
第12章 補習 2
「お、そうか。んじゃお前先に行っていいぞ」
違ーーうっ!!
そこは “よし、じゃあまた明日!“ って言うところでしょうがっ
「はーい」
そこのモブA!お前もそこで引くなーっ
やっぱり名前覚えるの却下
お前なんてずっと覚えてなんてやるもんか
ぶふっ!
ん?今明らかに変な音……
って、潤くんが突っ伏して盛大に肩を揺らしてるし
そうか、俺のショックを受けた顔見て笑ってんだなこいつ
いそいそと教室を出て行くモブAに “外れてますように“ と心の中で呪いを掛ける俺を見て
まるでそれが分かってるかのように、また潤くんが吹き出した
*****
「何でついてくんの!」
漸く終わって、全力疾走の俺の後ろ
何故か潤くんが余裕綽々と走ってついてきてた
「俺、部活休み」
「だから?」
「お前に付いていこうかと」
「だから何でっ!」
走りながら喋るって、結構しんどい
なのに
「面白そうだから」
……潤くんに一瞬殺意が芽生えたのは仕方ないと思う