君はぼくの全て
第2章 2時間目
智の買ってきたアイスは3つ
ちゃんとまーくんの分まで買ってきた事は褒めてあげよう
公園のベンチに並んで座ってアイスを食べる男子高校生って、多分シュールな光景だけどそんなのはどうでもいい
俺はやらなきゃいけない事がある
まーくんに言われたんだ 「大ちゃんに謝ろ」って
補欠だって、試合には出られなくたって、メンバーに選ばれたのは変わりないでしょって
大ちゃんは嘘なんかついてないし、責めちゃダメだって
だから
「…ごめん」
聞こえるか聞こえないか、微妙な大きさで智に謝った
「え、なに?」
案の定、智が聞き返すけど2回目なんか無理
だけど、まーくんが “頑張れ“ って背中を叩いてくれるから
「さっき…、八つ当たりしてごめん」
顔は思い切り拗ねたままだけど、ちゃんと智に謝る事が出来た
「え、待って。にのが謝るとか怖い」
何それ、失礼な
俺だって、たまにはまーくん以外にしおらしいとこ見せるっての
ごく、稀に、だけど