君はぼくの全て
第14章 補習 4
…なってる、けど
目の奥の強い光は変わってない
そうだよね、まーくんだってしたいんだ
俺だけじゃなくて、お互いがそう思ってる
ちゅ、と軽くちゅーをしたまーくんの唇ががそのまま俺の耳に移動した
ふ、と息を吹き掛けられて肩が跳ねる
耳朶を唇で挟み込んでその形を辿り始められたら、…跳ねたのは肩だけじゃなくなった
「ぁ…っ」
湿ったものが耳を撫でる
まーくんの舌、だ
ざらついた感触が、さっきまで唇で辿ったとこを追ってる
時折かかるまーくんの吐息にぞくぞくする
ただ息をしてるだけの音なのに、鼓膜を擽る小さな風が身体中を熱くしてく
何か、こないだよりも敏感にまーくんの動きを感じ取ってる気がする
ひとつひとつの動作に、やたら心臓が痛い
ー…ああ、そっか
さっき自分で考えてたじゃんね
「発情」してるのかも知れないって
怖いくせに
恥ずかしいくせに
もっといっぱい、まーくんに触れて欲しいって