君はぼくの全て
第3章 3時間目
まーくんの好きな絶叫系が多いこの遊園地で、だからといってまーくんの隣に他の誰かが乗るなんて冗談じゃなくて
「…待っててもいいんだよ?」
「乗るもん」
まーくんの心配をはね除けるように、プイッとそっぽを向いた
“他の乗ろう“ って俺が言えば、まーくんは絶対に嫌と言わない
本当は言いたい。乗りたくないって
だけど今日は、我慢するって決めた
だってまーくん、すごく楽しそうだし
まーくんの思い出の中には、いつも一緒に入っていたい
それにね
よくよく考えてみたらさ
ぴったりくっついて座れるんだよ?(ベルトがあるけど)
怖いからって堂々と手も繋げるんだよ?
抱き着くにはベルトがきつくて無理だけど、憧れの恋人繋ぎが出来ちゃうんだよ!
それを思ったら、スピードがなんだ、Gがなんだ!
そんなもの、まーくんとくっつける事に比べたら……!!
「…大丈夫?」
「……」
心の中の邪な思いは、直接身体に襲いかかる凄まじい圧力にはとうてい敵いませんでした