君はぼくの全て
第4章 4時間目
まーくんの為ならと、我慢に我慢を重ねて乗ること4台目でさすがにギブアップ
まーくんはともかく、智も潤くんもあれだけ上下左右に振り回されてるのにけろっとしてるのがムカつく
…何だか自分だけ、置いてきぼりな気分で余計に落ち込みたくなるじゃんか
「まー、良く4つも付き合ったな」
智が呆れ顔でベンチに座る俺を見下ろしてる
「ホント、健気っつーかバカっつーか」
潤に至ってはすごーく楽しそうな声
「…うっさい」
本当なら1つ乗った時点でダメなのを知ってる2人は容赦ない
「かず、何で早く言わないの」
まーくんはと言えば、隣に座ってちょっと怒ってて
「だって…」
まーくん、乗るの楽しみにしてたじゃん
あれもこれもって、潤くんと盛り上がってたじゃん
言えないよ「乗れない」なんて
それに
まーくんと、何でも共有したかったんだもん
我慢してでも、一緒に乗りたかったんだよ
「無理して具合悪くなったらどうするの」
だけど
俺のした事は却ってまーくんに心配を掛けてしまっただけだった