君はぼくの全て
第4章 4時間目
「うぇぇ」
一口貰ってすぐに返した
「無理」
「あはは、だよね」
「なんでそんなの買ったの」
「えー、色、かな。深い青ってどんな味か想像付かないから」
俺にはないまーくんの感性
冒険を絶対にしない俺には、考えられない
だけどこうして一緒にいると、その冒険にちょっとだけ足を踏み入れられるのが嬉しい
俺と全く違う性格、行動だから惹かれるんだ
「ねぇ、まーくん」
食べ終わった後は俺の密かな計画実行
邪魔者はまだ戻って来ないし
「ん?」
「あれ、乗りたい」
デートって言えばやっぱあれでしょ
それにここのはちょっと大きい4人乗り
あいつらがいたら2人きりで乗れないのは目に見えている
智は天然で “せっかくなんだから皆で乗ろうよ!“ ってなるだろうし、潤くんはわざと面白がって邪魔をするに決まってる
そしてまーくんも “一緒に乗ろう“ と言う事も
「観覧車?」
「うん」
「いいよ。…あ、じゃあメールしとくね」
スマホを取り出したまーくんを慌てて引き留めた