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君はぼくの全て

第5章 5時間目


「ホント乗れないお前可哀想」

全身から楽しかったオーラを出す智を抱き着いたまま睨む

「うっさい」

「すげー楽しいのになー、その楽しみを味わえねぇんだー」

絶対わざとだ

俺の苦手とする事を嬉々として言うのは普段の仕返しのつもりかこいつ

何なら乗ってやろうか

でもってお前の顔にまんべんなくゲロ吐いてあげよう

……乗りたくないけど


「つか、智引っ掛からないんだ」

「は?」

「身長制限。背伸びでもした?」

「してねーわ!」

智の身長が俺と大して変わらない事は棚に思いっ切り上げておく

だってまーくんの隣に座ったと言うのが腹立たしいから



「かず、潤待ってるよ」

「どうでもいい」

「あはは」

「いや、相葉ちゃん、そこ笑うとこじゃない」

智のくせにまーくんに突っ込むな、生意気な



抱き着いた俺を離す事なく、不自然に歩き出すまーくんに

さすがに申し訳なくなって、俺の方から身体を離して歩きやすく位置を変えた

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