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君はぼくの全て

第6章 6時間目


「ねぇ、まーくん」

「ん?」

「さっきまーくんが言った事…」

“かずの事考えてた“ って言ったでしょ?

部活の時はいつも真剣なまーくんが、部長の話が上の空になるような何か

多分ね、…ううん、絶対

悪い事じゃないのは分かってるんだ

だってまーくんの目元、ほんのり照れてるのか赤くなってるし

…だから余計にまーくんの口から聞きたいって思うのはダメかな


「…内緒」

「え、…あっ」

“何で?“ と聞こうとして出来なかった

だって

まーくん…、つ、繋いでる!

俺の手、ぎゅってしてくれてる!

なんならこれは、所謂 “恋人繋ぎ“ って奴ですよーーっ


ダメダメダメダメ!

収まれ俺の心臓

ばくばく言い過ぎて耳が変になりそうだってば


繋いで絡んだ指が凄く熱い
ぴったりくっついた手のひらがじんわり汗を掻く


嬉しいけど、嬉しすぎるけど

いきなりのそれは反則だと思う

自分から抱き着くのとは、全然訳が違うんだから


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