君はぼくの全て
第7章 特別授業 1
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終わったら急いでまーくんのクラスに行くつもりでボケっとHRの時間を過ごしていた
いつも担任の話は短くてサクッと終わるから、まーくんのクラスより早く終わるのが常
早くまーくんの傍に行きたくてウズウズするのを必死に我慢
なのに今日に限って先生の話が長い
はっきり言ってどうでもいい話でしかないのに、何でいつもみたく終わらないの
多分今の俺は、明らかに不機嫌を全面に出してる自覚ある
だって潤くんがわざわざ振り返ってニヤニヤしてるんだもん
口パクで “ご愁傷さま“ と言ってから、チラリと俺から視線を外した
なんだろ、と思うより先に動く潤くんの唇
ん?
ろ、う、か?
み、ろ?
首を傾げつつ、不機嫌な顔のまま廊下を見たら
開けっ放しのドアの向こう、ニコニコしながらこっちを見てるまーくんの姿…!
「あ…っ」
思わずガタッと派手な音を立てた俺に皆の視線が集まった
「ん?どうした二宮」
先生の問いかけには、黙って首を振るしか出来なかった