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君はぼくの全て

第7章 特別授業 1


先生はじめ、他の奴らは何もなかったように再び戻ったけど

潤くんは肩を震わせて笑いを堪えている

いや、耐えてない

あれ完全に突っ伏して笑ってるわ


ちくしょう

まーくんの前で恥掻かせるなんて!

音立てた拍子に思い切りぶつけた膝が痛い





まーくんに恐る恐る視線を向けると、心配そうな顔に変わっていて

あれ?…俺、心配掛けるような事しちゃったかな?

ああ、膝ぶつけたのを見てたのかとすぐに思い当たった

心配してくれるまーくん、優しい

ホント大好きすぎる



ええい、もう!

何でもいいから早く終われっ

早くまーくんの隣に行きたいんだってば





「はい、じゃあここまで」

先生の言葉が終わるか終わらないかのタイミングで立ち上がった

急いで向かうのはもちろんまーくんの隣


「まーくん!帰ろ」

「かず、膝見せて?」

「え?」

「ぶつけたでしょ、さっき」

さっと俺の前に膝躓いたまーくんは、まるで王子さまのようだ

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