君はぼくの全て
第8章 特別授業 2
潤くんの言った通り、まーくんのおうちには誰もいなかった
一緒にジュースを取りに行ったキッチンには、まーくんのお母さんからの置き手紙とラップに包まれた料理
“和くんと食べて。おうちには伝えてあるから大丈夫です“
「…だって。一緒に食べようね」
まーくんが手紙を俺に見せてくれた
「うん!」
これでゆっくりまーくんと一緒にいられる
母さんに連絡しなくていいってのも助かる
だって連絡なんかしてみろ
知られたくもない息子の恋愛事情に突っ込まれる
…そうだ!
母さんで思い出した
大事な事まーくんに言ってなかったじゃん
「…あのね、まーくん」
「ん?」
「うちの母さんに…見られちゃった」
「え、何を?」
「昨日の、ちゅー……」
あ、まーくんが固まった
「どうしよう…」
だよね、そうだよね。それが普通の反応だよね
ー…でもね
「まーくん」
「謝らなきゃマズイよね?ああでも何て謝ればいい?悪い事した訳じゃないしかずの事好きだからだし…っ」
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