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月明かりの追憶

第2章 奪われてくエナジー

ザンッ!



千「うあっ」

ニ「千賀!」

千「くっそ…この‥2回も人のこと…斬りやがってよ」



ドカッ!



宮「うぐっ」

玉「宮田あぁーっ」

塚「玉森、危ない」



ザクッ!



塚「うあっ」

五「塚ちゃん!」



もう、みんな傷だらけだった。



リーダー「おしまいか?たわいもないガーラさま、いざお出ましを」



なに、ドドドドッ!



藤「北山あぁーっ」

横「太輔、前に出るな」

河「危ねぇ」



グサッ!



玉「ガ…ヤ」



それは、一瞬の出来事のように俺らの前で起こった。

何か得体の知れない奴が、ミツの身体を掴もうとし太輔が身を挺して庇い。

その身体に突き抜けた、腕のようなもの。



藤「うぐっ、グフッ」



それでも、あいつは這ってミツの方へ手を伸ばして。



藤「くっ‥目を覚ませ北山…俺は‥ここにいる…会いたかったんじゃねぇのか‥その眼でしっかり…見ろよ俺は今お前の目の前にいるんだからさぁ、グフッ」



もういい太輔、お前が死んでしまう。



藤「北山あぁーっ、こっちを見ろおぉ」



つんざくような叫び声、だがその瞬間。

俺は確かに見たんだ、ミツの瞳がカッと見開いたのを。

そして、すべては輝く黄色の光りの中へと包み込まれ。

それは、神のエネルギーだったのかも知れない。

気がついた時には魔物の姿は1匹たりともなく、ただそこには。



藤「北山、なぁ北山ったら目を開けてくれ北山あぁ」



その身体を抱きしめ、号泣する太輔の姿だけがあったんだ。

静けさの中―




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