月明かりの追憶
第3章 魔の刻 再び
藤「どう思った?」
北「なに…が」
反応してしまうのは、俺の前世が藤ヶ谷の女だったからか。
藤「俺と北山が前世で恋人同士だったって知ったとき」
北「何も変わらないって」
藤「そうじゃなく」
北「じゃなに?」
藤「嫌だとか思わなかった?」
北「藤ヶ谷」
藤「俺は、俺はさ」
北「おまえ、そんな事を気にしてたんだ?」
藤「んまぁ」
北「ならないよ、クスッ」
藤「えっ」
北「俺は、どんなお前でも絶対に嫌いになったりなんかしない安心しな」
藤「北山」
そう言うと、ギュッと再び藤ヶ谷は抱きしめて来て。
北「うわっち、だからイキなり抱きしめるなつうの」
藤「俺、絶対にお前のこと護るから」
北「あぁ分かった、分かったから離せ」
藤「北山」
北「なんで?」
藤「俺も、お前のことが大好き」
北「はっ?なんだよ突然」
どう反応していいか困るだろ。
藤「えっ?だって、さっき俺に好きだって告ったじゃん」
北「はあっ?してねぇし」
藤「した、でもってキスもした」
北「あれはそんなんじゃねって、あぁー先にしたのは藤ヶ谷の方じゃん、それも人の寝込みを襲い」
藤「襲っ…あのときは北山が息をしていなかったから、そう人工呼吸をしただけだ」
北「俺の耳には、そうは入ってないぞ」
藤「じゃ、どうだって言うんだよ」
北「とにかく離れろ」
藤「嫌だ」
北「離れろって言ってるだろ」
藤「嫌なもんは嫌だ」
北「藤っ…」
と、そのとき自分の頬が何かで濡れている事に気づく。
これは藤ヶ谷の…
北「おまえ泣いているの?」
藤「ねぇよ…クッ」
北「藤ヶ谷」
藤「もっ、俺の傍から離れないでくれ頼むから無理したりもするな二度と嫌なんだ、あんな思いするの、クッ」
北「ごめん…ギュッ」
そんな相棒の腕の上から、自分も抱きしめ返す。
分かった、もう分かったから泣くな俺はお前の笑った顔が大好きなんだから。
気が済むまで抱いていればいいさ、お前の心が晴れるまで。
そしてまたいつもの笑顔を見せてくれ、お前に涙は似合わない。
俺達は、そこが何処だかも忘れ二人して抱きしめ合う。
横尾さんたちが、来ている事に気づきもせず。
北「なに…が」
反応してしまうのは、俺の前世が藤ヶ谷の女だったからか。
藤「俺と北山が前世で恋人同士だったって知ったとき」
北「何も変わらないって」
藤「そうじゃなく」
北「じゃなに?」
藤「嫌だとか思わなかった?」
北「藤ヶ谷」
藤「俺は、俺はさ」
北「おまえ、そんな事を気にしてたんだ?」
藤「んまぁ」
北「ならないよ、クスッ」
藤「えっ」
北「俺は、どんなお前でも絶対に嫌いになったりなんかしない安心しな」
藤「北山」
そう言うと、ギュッと再び藤ヶ谷は抱きしめて来て。
北「うわっち、だからイキなり抱きしめるなつうの」
藤「俺、絶対にお前のこと護るから」
北「あぁ分かった、分かったから離せ」
藤「北山」
北「なんで?」
藤「俺も、お前のことが大好き」
北「はっ?なんだよ突然」
どう反応していいか困るだろ。
藤「えっ?だって、さっき俺に好きだって告ったじゃん」
北「はあっ?してねぇし」
藤「した、でもってキスもした」
北「あれはそんなんじゃねって、あぁー先にしたのは藤ヶ谷の方じゃん、それも人の寝込みを襲い」
藤「襲っ…あのときは北山が息をしていなかったから、そう人工呼吸をしただけだ」
北「俺の耳には、そうは入ってないぞ」
藤「じゃ、どうだって言うんだよ」
北「とにかく離れろ」
藤「嫌だ」
北「離れろって言ってるだろ」
藤「嫌なもんは嫌だ」
北「藤っ…」
と、そのとき自分の頬が何かで濡れている事に気づく。
これは藤ヶ谷の…
北「おまえ泣いているの?」
藤「ねぇよ…クッ」
北「藤ヶ谷」
藤「もっ、俺の傍から離れないでくれ頼むから無理したりもするな二度と嫌なんだ、あんな思いするの、クッ」
北「ごめん…ギュッ」
そんな相棒の腕の上から、自分も抱きしめ返す。
分かった、もう分かったから泣くな俺はお前の笑った顔が大好きなんだから。
気が済むまで抱いていればいいさ、お前の心が晴れるまで。
そしてまたいつもの笑顔を見せてくれ、お前に涙は似合わない。
俺達は、そこが何処だかも忘れ二人して抱きしめ合う。
横尾さんたちが、来ている事に気づきもせず。