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そのとき、トッツーが。



戸「聞いて五関、河合は愛されずに育った妖狐なんだ」

五「どういう意味？」

戸「あいつの母親は河合を産んだあと気が狂ってしまい」

五「なっ」

戸「まだ五歳になるかならないかの河合の前で父親を刺してしまったんだって」

五「そっ、そんな!?」

ニ「それから母親は自ら命を断ち郁人はずっと孤児として生きて来た」

北「ニカ、知っていたんだ」

ニ「わったーから聞いた」

戸「俺は藤ヶ谷から」

北「太輔が、どうしてトッツーにそんな話しを？」

戸「ハッシーの気持ちを拒んでいた俺に自分たち妖狐にはそういう奴が多いと」

ニ「わったーは俺に言った愛し方を知らない郁人によって傷ついてしまっている、ごっちを支えてやって欲しいって」

五「‥‥っ」

ニ「これが本当の郁人だ、あいつは幼いころの深い傷を背負いながら精一杯生きている」

戸「妖狐は愛したい愛されたい生き物、決して性欲や子作りだけで俺達を抱いているんじゃない」



が、話しを聞き ごっちは再び口を閉ざしてしまって。

その数分後―



五「何でそんな過去をもっていながら、どうして笑っていられるんだよ」

戸「ハッシーも同じさ」

ニ「幸せにしたいからじゃない俺達を」

五「なれるわけないじゃん、こんなところで！ｸｯ」

北「それは自分の気持ち次第だろ？」

ニ「ミツの言う通り」

戸「俺達みんなで幸せになろう、なぁ五関」

五「やだっ、俺は絶対」



ダダッ！



北「待てったら五関」



でも、そのまま走り去ってしまい。

時間が必要なんだ、俺達はそう思うしかないとこの日は取り合えず解散する事にする。

諦めず、支えて行こうと誓い合い。