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・河合side

あのとき五関が部屋へ閉じこもってしまったとき、どうしていいのか分からず。



藤「そうか、あいつそんなことを」



俺は、太輔のところへ向かったんだ。



河「なぁ、俺なんか間違えてたのか？教えてくれ」

藤「おまえ相手の気持ちを考えたことがある？」

河「一応」

藤「じゃ、ニカを心配する五関の気持ちをなんで抑え込んだりしたんだよ」

河「だって、まだ」

藤「確かに、だが安心させる手はあったはず」

河「‥‥っ」



すると太輔は―



藤「わたは俺と宏光の姿を陰ながらコッソリとニカに見せやがった、ﾌｯ」

河「えっ」

藤「まっ、俺も宏光が会いたいって言うからわたんちへ連れて行ったし、それはお互いさまなんだけどな」

河「会わせたのか？」

藤「いや話し声を扉の前で聞かせてやっただけだ、がお前はどうした？」

河「俺…は」

藤「神通力で無理矢理に眠らせ、それからもセックスをすることで抑え込んでしまい」

河「くっ」

藤「それじゃ五関は不安で堪らなくなり、そんな郁人に対し刃向かってしまうのも当然だろ」



その言葉が、胸に突き刺さる。



藤「相手の心の動きに添って愛してやらなければ向こうからしたら屈辱でしかない五関と向き合って話しを聞いてやったことはあるのか？」



ない、ｸｯ



藤「いつも自分の気持ちばかりを押しつけていたんじゃないの？」



そう…だ、ｸｯ



藤「だからこんな事になってしまったんだろ違う？」

河「俺はどうしたらいい」

藤「嫁合わせの儀式をやる、そうすればあいつは部屋から出て来るから。だけどいっさい手を出すな」



太輔は俺に、そう言った。