千年の花嫁
第12章 芽生えた命
・五関side
女として、郁人と結ばれた日より2ヶ月が過ぎた頃。
俺は―
五「うっ」
塚「ごっち、苦しい?ごめんね代わってやれなくて」
五「…だっ、大丈夫だって塚ちゃん‥ハァハァハァ」
塚「でも」
五「うぷっ」
予想以上に、酷い悪阻に苦しめられていた。
河「調子はどう?」
五「みっ、見りゃ分かるだろ…うぷっ」
塚「今日も朝から何も食べてないんだ」
けど1ヶ月前、子供がデキたと分かったとき。
河「マジっすかそれ?」
五「うそ言ってどうするんだよ、フッ」
塚「ちょうど2ヶ月に入ったところくらいかな大事な時期だから無理させないようにしなくちゃ、ニコッ」
河「やったあぁーっ」
郁人は飛び上がるくらいに喜んでさ。
ギュッ!
五「うわっ、苦しいってば郁人」
でも俺、見てしまったんだ。
河「ありがと、あり…クッ」
五「‥‥っ」
その笑顔の中の瞳の奥に、涙がキラリと光っているのを。
河「そんなことじゃないかと思って、いいもん持って来てやったぜ ニコッ」
塚「なに?」
五「どうせまたロクなものじゃないくせに」
よっぽど嬉しかったんだろうな、だったら是が非でも乗り切って産んでやらなきゃ。
毎日、その思いを支えに俺は必死で辛さに耐え続け。
郁人は郁人で、少しでも栄養のあるものを取らせようと、いろんな食べ物を持って来てくれて。
けど―
五「うっ、うえっ」
塚「ごっち」
五「…ハァハァハァ」
河「これもダメか、ハァ」
まるで、身体が受け付けないみたいに食べたもん全部を吐き出してしまってよ。
塚「これじゃ逆に痩せちゃう、どうしたらいいんだろ」
そんな姿に、塚ちゃんもハラハラしながら見つめるしかなく。
ごめんな郁人…
でも口に出しては言えないけど、マジで感謝しているんだぜ。
お返しは7ヶ月後に、そのときは素直にその胸の中へ飛び込んで行こうと。
このとき俺は、密かに決心していた。
女として、郁人と結ばれた日より2ヶ月が過ぎた頃。
俺は―
五「うっ」
塚「ごっち、苦しい?ごめんね代わってやれなくて」
五「…だっ、大丈夫だって塚ちゃん‥ハァハァハァ」
塚「でも」
五「うぷっ」
予想以上に、酷い悪阻に苦しめられていた。
河「調子はどう?」
五「みっ、見りゃ分かるだろ…うぷっ」
塚「今日も朝から何も食べてないんだ」
けど1ヶ月前、子供がデキたと分かったとき。
河「マジっすかそれ?」
五「うそ言ってどうするんだよ、フッ」
塚「ちょうど2ヶ月に入ったところくらいかな大事な時期だから無理させないようにしなくちゃ、ニコッ」
河「やったあぁーっ」
郁人は飛び上がるくらいに喜んでさ。
ギュッ!
五「うわっ、苦しいってば郁人」
でも俺、見てしまったんだ。
河「ありがと、あり…クッ」
五「‥‥っ」
その笑顔の中の瞳の奥に、涙がキラリと光っているのを。
河「そんなことじゃないかと思って、いいもん持って来てやったぜ ニコッ」
塚「なに?」
五「どうせまたロクなものじゃないくせに」
よっぽど嬉しかったんだろうな、だったら是が非でも乗り切って産んでやらなきゃ。
毎日、その思いを支えに俺は必死で辛さに耐え続け。
郁人は郁人で、少しでも栄養のあるものを取らせようと、いろんな食べ物を持って来てくれて。
けど―
五「うっ、うえっ」
塚「ごっち」
五「…ハァハァハァ」
河「これもダメか、ハァ」
まるで、身体が受け付けないみたいに食べたもん全部を吐き出してしまってよ。
塚「これじゃ逆に痩せちゃう、どうしたらいいんだろ」
そんな姿に、塚ちゃんもハラハラしながら見つめるしかなく。
ごめんな郁人…
でも口に出しては言えないけど、マジで感謝しているんだぜ。
お返しは7ヶ月後に、そのときは素直にその胸の中へ飛び込んで行こうと。
このとき俺は、密かに決心していた。