無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

開いた扉から
Tシャツに短パンの
まるでバスケット少年の様な
ツー君が飛び込んできた

店内を見回し
目を擦り
頭をかいて

僕と目が合った

その顔は嬉しそうに見えたけど

直ぐにどことなく
ムッとして

また 扉の向こうに
消えて行ってしまった

それを見て一鳳さんが
心配そうに追いかけながら
隣に居た男の人に声をかける

「テツ コレとコレとコレ切って
コレも乗っけて 食ってろ」

ツー君を
怒らせてしまったのかしら？
どういう事？
嫌われた？
えぇ～！？
僕はどうしたら良いのよぉ～

一鳳さんが居なくなっても
ここに居て良いの？

ソワソワしている僕に
一番高そうなスーツの男の子が
声をかけてきた

「花ちゃんって呼んで良いかな？
俺は伝(まもる)って言うんだけど
一鳳さんの友達だったら特別に
デンちゃんって
呼んでくれても良いですよ
不安そうだけど 大丈夫ですよ
一鳳さん ツー君の事になると
いつも あんな感じだから」

そう言われて
ちっとも味が分からない
美味しそうなラーメンを食べて
席をたつと

「良かった 間に合って
まだ 時間ある？」