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俺は彼を愛してる

第2章 sort out

「初めまして」
「花ちゃんって言うんすか?」
「カッコイイっすねぇ」
「やったぁ~!一鳳さんのラーメン
美味いっすよ」
「俺 手伝う」
「はい!お水どーぞ」

こんなにフレンドリーな男の子達に
囲まれるのは 久しぶりで嬉しいけど

悲しい

僕は知っている 最初だけだって…
僕がゲイだと分かると
なんとなく避けられ始める

だから僕は好きな子が出来ても
いつも遠くから見てるだけ…

「誰かの お手付き ですか?
一鳳さんの?」
はっ!?
なにその質問
一鳳さんゲイなの?

誰 今とんでもない事を
言ったのは!?

「あぁ 俺んじゃないよ」
と 何でもない事の様に言いながら
一鳳さんは携帯を探して
電話をかけ始めた

「ツー 飯だ 起きろ
んで降りてこい」
「そんな事言って良いのか?
後悔すんぞ」
「花ちゃん来てるって聞いてもか?
あっ!切りやがった」

昨日は
心地良いJazzが流れていたこの店も
今日は小さくRockがかかっている

まもなく
ドタドタと足音が聞こえて
カウンターの端の扉が
勢い良く開いた

 

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