オキナグサ
第6章 違和感
それぐらいに、信用してしまっていたんだ
それからのやり取りは完全にミホさんが優位に進んで行って
気がついたら、全て終わって落ち着いたかと聞かれていて
勝手に流れ出した涙に
自分でも動揺した
それから公園に連れていかれて
それから……?
その辺からの記憶は曖昧で、なんだか甘えたことを言ってミホさんを困らせ
挙句の果てに家に泊めて貰った
起きた時に頭に残っていたのは助けて貰ったことだけで
とにかく謝罪とお礼をした
若さから何となく意外に感じた面倒見のよさに、なんだか心臓がうるさい
あれこれ世話を焼かれるのが申し訳ない反面、どこか嬉しいなんて
こんなに迷惑をかけているのに、失礼な話だ
ちゃんとしたお礼を申し出ると、渋々といった感じで受け入れられ
次の約束ができたことを、心の中で喜んだ
そして冗談だったのだろうがお礼ならセックスがいい、と言われて
うるさかった心臓はより一層激しく音を立てた
またあの気持ちいいのを……?
下半身が重くなるのを止められない
きっとミホさんは気づいていないだろうが、俺のは少し硬くなり始めている
それを誤魔化すようにさっさとミホさんの家を後にした