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オキナグサ

第6章 違和感


約束通りお礼と称して再び会って
食事を取った

そこでまた俺はミホさんの考えに感心させられた


自分にとっての当然が、大勢の当然じゃない

そんなことはわかっていたつもりだったが、マイノリティな性思考を持ってしまったら親にも言わなければいけないとどこかで脅迫めいた考えがあった

俺の両親は俺をこれまで厳しく躾けてきた
良く言えば真面目
悪く言えば頭の固い
そんな人達だ

だから言えばきっと、彼と同じように勘当されたりするのだろう

それは俺をこの歳まで育ててくれた親に対して恩を仇で返すような真似になってしまうのではないか


そんな風に考えてしまって

ぐるぐると同じところを行ったり来たりしてしまった


そんな俺に言われた言葉は1つ1つが的を得ていて、返す言葉もない


素直な賞賛の言葉を述べると、照れたように顔を俯けるのが年相応で可愛らしいと思った


その後の性行為は、以前よりももっと快感が強くて

焦ってまた先に家に帰ってしまった

だが家に帰ってからもずっと彼のことばかり考えてしまう


そうか
俺は

彼に惹かれているんだ


受け入れてしまえば簡単
会えない間に思いは膨らむばかり

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