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オキナグサ

第6章 違和感


少し緊張しながらもタイミングを見計らって電話をかけ、約束を取り付けることに無事成功した

交際を開始してから会うのは久しぶりだったが、なんだか全く久しぶりに感じないのはやっぱり繋がっていたからだろうか

だが美味しい食事を取って、気分良く俺の家に行こうとしていたその時


「……っ」
「あれ、朝陽?」


声をかけて来たのは
随分会っていない幼馴染


初恋だったはずの男に偶然出会った
それなのに俺が最初に感じたのは、男同士ということに偏見を持っていた彼に対する嫌悪感だった

交わされる会話の、何もかもが嫌で


なんで聖くんといる時に限ってこんなことになるんだ
他の男といる場面なんて、見られたくないのに


どうにか会話が切れて、去っていく背中を見送っていると
待ち合わせている恋人というのは


男……!?


かつて俺のことを気持ち悪いと言ったその口で、名前も知らない彼のことを恋人だと言うのか?


「……そ、んな……」


なんて
最低な奴なんだ


あんな男に聖くんを紹介したなんて最悪だ


それから体調の悪そうな聖くんを連れて家に帰ると、俺は責めるように大地のことを聞かれた

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