オキナグサ
第7章 取り付けとお泊り
実は俺よりもビッチだった過去が突然発覚したりしないよね
そんなことになったら、俺人間不信になりそう
「そろそろ起きるか?」
「ん? うん、そうだね」
2人でベッドから降りると、ぐぐ、と身体を伸ばした
でもなんだかんだ色々、スッキリした
さて
「夕飯にはまだちょっと早いし、取り付け工事でもしますか」
「そうだったな。手伝うよ」
なに言ってんの
「だめだめ。朝陽さんはベランダでも出てて」
はいはい、暇つぶしにスマホでも持って
行った行った
「待て……手伝わなくていいのか?」
「どこにあるのかわかってたら外せちゃうでしょ」
そんなの意味ない
それに、カメラの死角とか探されたら困る
背中をぐいぐい押してベランダに出すと
「30分もかからないから、ちょっと待ってて」
と反論させる余地もなく扉を閉めて
カーテンも閉めた
久しぶりだけど
頑張ろう
見つかりにくくて
見通しが良くて
なるべく死角が少ない
そんな場所を家中で探しながら次々設置して行く
いくつ、とかはわからないけど
最後に全部スマホで確認できるか動作チェックしたら終わり