
オキナグサ
第7章 取り付けとお泊り
でも、俺は全く手伝えない
というか、手伝おうものならどんなに完璧な料理もダメにするというおかしな自信すらある
「その間部屋ちょっと見ていい?」
「別に構わないが……そんなに面白くもないから、飽きたらテレビでも見ててくれ」
「うん」
多分飽きるなんてことないと思うけどね
対面式のキッチンへ向かった朝陽さんを見送って、部屋の中を物色し始める
あの性格に見合った綺麗に片付いた部屋
そこに置かれてる普段朝陽さんに使われているものを見る
文房具はこれか
書きやすさ重視だけど、スタイリッシュでかっこいいな
鞄はよく見るやつと、他にもあるけど同じブランド?
ここの好きなのかな
そんなに高いところじゃないから、お金貯めれば俺でもプレゼント出来るかも
「面白いものあったか?」
カウンターの中から声掛けられると、よくある新婚さんみたい、なんて言葉が浮かんでくるね
「面白いよ。朝陽さんの日常生活が見えて」
本心で言ったら
「……そ、うか」
顔を赤くして俯かれた
本当に面白いよ
これから朝陽さんがここでどんな風に過ごしてるのかまで見られるなんて、すごい興奮する
最高
