
オキナグサ
第7章 取り付けとお泊り
俺が聞いても、朝陽さんは俺の肩に頭を預けたまま首を横に振ってる
なんかこう、猫が飼い主に撫でろって訴えてるようにしか見えない
ぐりぐり頭を押し付けてる朝陽さんの髪にそっと触れると
「……ん」
朝陽さんのぐりぐり攻撃がやんだ
もしかして本当に頭撫でて欲しかったのかな?
髪を梳くみたいにしてたのをやめて、なで付けるように動かす
「ふ……ふふ、ふふふ……」
そしたらまた上機嫌に笑い出したんだけど
しばらくそれを続けてたら物足りなくなってきたみたいで、また唸りだした
「んー……」
今度は膝枕?
肩より撫でやすいけど
眠いわけじゃないのかな?
「朝陽さんもしかして眠い? もう寝る?」
結構長い時間喋ってたし、時間は大分遅いもんね
お風呂はこの状態じゃ危なっかしくて入れられないしなぁ
でも、またいやいやって首横に振ってる
体勢的にそこは完全に俺の股間なんだけど
いや俺も酒入ってるから勃ったりはしないけどさぁ
それでも
うぅん、他の人にしないならいいか……?
「ひーじーりー、くんっ」
「ん、なに?」
呼び方が可愛いな
駄々っ子みたい
