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オキナグサ

第8章 嫉妬


でもこれで佐倉に何があったのか検討はついたね


彼女がらみか
うーん

皐月に聞かせるか悩むなぁ


講義が始まる前に隣でぶつぶつ言ってる佐倉を無視しつつ皐月にメッセージを送る


『彼女のことで悩んでるみたいだけど、大丈夫?』


俺がコツコツ、とスマホを叩いて確認させると、返事は皐月から直接返ってきた


「ありがとう聖。大丈夫だよ。それに、俺も聞きたい」
「そっか。皐月はえらいね」


グリグリ頭を撫でてやると、嬉しそうに笑うのが
子犬に見える


ほんと、俺にはこの筋肉バカにはもったいないと思うなぁ




「ーーーはい、では次回までにレポートを製作して提出するように。未提出の者は単位出ないからな」


課題、レポート
っと


講義が終わって、課題をスマホのメモに入れる


「ほら、講義終わったら聞いて欲しいことがあったんでしょ? 移動するよ、佐倉」


授業の間ずっと放心状態だった佐倉は、俺に腕を取られて漸く我に返ったようだった

それを引きずるように学食に連れて行く


皐月の話聞くみたいにナイーブな内容じゃないだろうし、お昼食べながらでいいよね?

一応隅っこの席だし

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