オキナグサ
第8章 嫉妬
俺と皐月が食事を買いに行く中、佐倉は食欲がないから待ってると言ったので置いて行く
お盆に乗せた定食を持って戻ると、早速
「聞いて……くれ……」
「聞いてるよ、さっきから。いただきます」
「いただきます」
皐月も俺の隣で手を合わせて食べ始める
食べててもちゃんと聞いてるから
さっさと話して
これだけ焦らして期待させて
誕生日プレゼント悩んでるとかしょうもない悩みだったら味噌汁頭からかけてやる
「…………き……た……」
ん、聞き取れない
「佐倉、もう1回言って」
今度は手を止めて、ちゃんと聞く
「彼女に、浮気された」
は?
「え、えぇぇ…………っ」
「…………」
辛うじて反応できた俺と
完全に固まった皐月
「佐倉の勘違いじゃなくて?」
ちょっと他の男と仲よさそうに話してたのを勘違いしちゃったとか
俺ならそれだけでも相手を殴るけど
「……違う、違うんだよ。もうそんな次元じゃないんだよ」
次元の違う浮気ってなんだ
「彼女が1人暮らししてる部屋に行ったら、彼女と……知らない男が……っう、うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
あー……察した
家に行ったら浮気ちんぽが彼女に入ってたってこと……