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オキナグサ

第8章 嫉妬


俺の隣に座った朝陽さんにコップをゆっくり傾けられながら、口の中に入って来たものを飲み込む


冷たくて美味しい

ただの水がこんなに美味しくなるなんて
すごい


飲み進めると、褒めるように頭を撫でられてちょっと照れくさい


今までは大体俺が主導で相手を調教するみたいにしてたから、あんな風に抱かれるのもこんな風に甲斐甲斐しく世話を焼かれるのも初めてかもしれない

いや、人生で初めてセックスした時は流石に相手の主導だったし、こんな風にしてもらったことも……


「……? ん、んん……ふ」


突然コップを離されて何かと思ったら、思考を奪うようにキスされた


なに……?


そう口に出そうとしたけど、それは言葉になる前にまたコップを差し出されて水を飲まされる


もしかして他の男のこと考えてるのがバレたとか……?

いや、そんなわけない
よね?


身体の火照りが冷たい水でおさまってくると、急激に眠気に襲われて


「……っ」


かくん、と首が揺れる程度の軽い居眠りを繰り返す


寄りかかっていいかな
疲れがまだ取れてなくて
すっごい眠い

でもこれから会社なら、寄りかかられてたら行きにくいかな

自分でベッド、に……

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