オキナグサ
第8章 嫉妬
1人で格闘していると、揺れてた身体を引き寄せられて朝陽さんに凭れるようにされた
「ご、め……」
「いいから」
よくない
俺にしか良くない
でも、もう
意識を保ってるのも、むり
結局俺は再び眠りの中に落ちて行った
次に目が覚めた時
室内も大分温まった、体感的には昼前ぐらい
良く寝た
けど、身体も怠いしちょっとお腹も痛い
そんなことを思いながらベッドの上でゴロゴロと寝返りを繰り返す
起きたくないな
でも、起きないと
お腹、は……空いた……
ような気がする……ような……
チラッとみた時計は11時30分を指していて、やっぱり昼前だった
「んんーーーーーっ」
枕に顔を埋めつつ意味のない言葉を唸る
「んーーーぅーーーっ」
「どうした? どこか痛むのか?」
キッチンからひょこっと顔を出したのは、今の今まで思い浮かべていた朝陽さん
「あ……れ……?」
「悪い。全部出したつもりだったんだが、中に残っていたのか」
お腹、は確かに痛いけど
そういうんじゃなくて
え、と
「なんで、いるの……?」
だって今日平日
仕事が休みなわけないよね