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オキナグサ

第8章 嫉妬


「美味しかったーご馳走様でした」


そう言いつつまた軽く手を合わせると、「お粗末様」と言って朝陽さんが食器を近くにあった机に置いた


そして俺の方に向き直る


「ん、なに?」
「聞きたいことがあるんだが……」
「うん?」


神妙な面持ち
なんだろう


「昨日一緒に食事をしていた友人とは、何か関係を持ってたりすることはないのか?」


ええ、と……?

ちょっとわかんないぞ

昨日の、友人と
何か関係を……?


つまり
昨日の友達と浮気することはないのかってこと!?


「な、ないないないないない! 何言ってんの! あるわけないでしょ!?」


でもそうだった
朝陽さんは昨日嫉妬して俺の家で待ってたんだっけ

今思い出した
そんな可愛いことされたことなさすぎて、夢かと思ってた


「ただの友人だよ。1人はノンケだし、もう1人はゲイだけどノンケの方を好きなんだよ」
「そう、か」
「不安にさせてごめん。今度紹介するね」


不安になって安心して
嫉妬してたのが恥ずかしくなったのかな

手をもじもじさせてるの可愛い


「いいのか?」
「もちろん。ノンケの奴も偏見とかはない奴だから心配しないで」

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