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オキナグサ

第8章 嫉妬


明らかにホッとしたような
嬉しそうな顔


よかった
やっぱりそうやって安心して笑ってる方がいいよね


「食器、そのまま置いといたら乾いて汚れ落としにくくなるから、洗ってくる」


照れた顔隠しかな?


「うん、ありがとう」


キッチンへと向かう朝陽さんを見送りつつ、昨日の夜あんまりチェック出来なかった朝陽さんのスマホをチェックするべく自分のスマホを手に取った


嬉しいな
俺のGPSを結構長い時間見てる

その合間に、電話……?


「ねぇ朝陽さん、この日高さんって誰?」
「会社の先輩だ。入社直後の俺の教育係で、今も度々気にしてくれているんだ」
「へぇ、そうなんだ」


いい先輩
なのかな

本当に?


俺は頭の中に日高って名前を刻みつける


こんなことでいちいち気にしてたらキリがない
今後もこんなことを続けてたら最終的に朝陽さんの会社の人を全員とか、取引先の人までみんな覚えるはめになってしまう

流石にそこまで俺の記憶力はよくない

けど
それでも、気になるものは気になる


これはもう病気で、趣味みたいなものだから
仕方ない


日高
日高

日高、ね


よし、覚えた

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