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オキナグサ

第9章 狂嫉


大人の余裕がありそうな感じはいいけど、ドロッドロになってぐっちゃぐちゃで泣いてくれないと嫌だからね


「気になる、か……?」


いいや、全く

ふふ、でも朝陽さんがこんな顔してるとちょっと虐めたくなっちゃうな

また嫉妬してくれてんのかと思うとね


「どうだと思う? 俺のタイプだと思う?」
「……っ」


困ったような
焦ったような顔


可愛いね


隣で覗き込んできていた朝陽さんをぎゅう、と抱き締める


「冗談だよ。そんなわけないでしょ」


例えこの人がドタイプだったとしても、靡いたりなんて絶対にしないよ

約束できる


「朝陽さんだけが好きだよ」
「!」


顔真っ赤


「えっちする?」


あえて幼い口調を使いながら、首を傾げる


「……っする」
「うん。しよっか」


俺は朝陽さんのスマホのどこに日高さんの写真があったのかを頭で反芻して覚えつつ、朝陽さんとのセックスへと流れた


念のためね
念のため

朝陽さんのことを信用してないんじゃなくて、この日高さんって人のことをまっっっったく信用してないってだけだから

仕方ないよね
世の中結構隠れゲイって多いからさ

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