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オキナグサ

第9章 狂嫉


俺がまだ慣れてるから良かったけど、普通の人なら完全に血吹いてた
それぐらい痛いし
引き攣るような、やばい感覚がする


「……っく、ぅ……はっ」


吐息を漏らすのは朝陽さんで


「ゔ……ぅあ……っぐ、ゔ……っ」


呻き声を漏らすのが俺

快感を得るための行為だなんて思えない状況に、自分の中の冷静な部分が気がつく


「はっ……はっ、はっはっ」
「ぅゔゔゔ……っぐ、あぁ……っ」


ピストンが早くなればなるほど俺に与えられる痛みだけが増して辛い


朝陽さんに縋りたくても、寝てる俺と身体を起こしてる朝陽さんじゃ、朝陽さんから寄り添ってくれないと手も届かない

仕方なく床に爪を立てるけど
指先が痛い


でもその痛みのおかげで、少しアナルの痛みは和らぐ


気がする


早く

早く終わって

早く


さっきからそればっかり考えている


「……う、ぅ……っふ」
「あ゛ぁぁぁあ……ぁ……っ」


朝陽さんが俺の中に射精して、漸く終わったと思ったら

安心感からかだんだん瞼が下がってきた


あれ……
目、閉じた瞬間に何かが

あ……俺、いつの間にか泣いてたんだ


痛かった、し
こわか、った……な

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