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オキナグサ

第3章 素敵なホテル


「はい、じゃあ今日はここまで。次回小テストやるから、復習はちゃんとしてくるように」


講義が終わって教授が教室を出て行く


「美穂川はもう帰りか?」
「うん。佐倉は彼女と帰んの?」
「あぁ。外で待ってんだわ。じゃあな」
「ばいばい」


教室の入り口から彼女が覗いてる
相変わらずだこと


さて
俺もそろそろ行くかな


「うわ」


スマホのメールやば
200件ぐらい来てる

開けば全部『○○さんからメッセージが届きました』って件名のメールばっかり


読む気にもならないな


普段だったら適当にスライドさせて指が止まったところの人と遊びに行くとかやるんだけど

今日は予定あるからねー


「っと、アサヒさんからのメール……」


見逃すところだった


19:00に駅前ね
今からだと結構時間あるし、どっかで時間潰しながら待とう


喫茶店で時間を潰しながら先生に言われた通り授業の復習なんかをして


「時間通りに来たつもりだったんだけど、待たせた?」


時間通り、俺たちは待ち合わせ場所で落ち合った


「いや、俺も少し前に着いたところなんだ」


スーツはやっぱりいいね

こう、なんていうのかな
崩しちゃいけない要塞みたいなさ

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