オキナグサ
第3章 素敵なホテル
まぁつまりは、崩してやりたいってことなんだけど
ストイックな感じがたまらないよね
特に俺が好きなのそれ
ジャケットとお揃いの、ベスト?
最高
「何してるんだ? 行くぞ」
「はーい」
美味しいご飯も楽しみだけど、それよりも今から夜の事が楽しみになってきた
スキップしそう
「前も思ったけど、もっと適当な安い居酒屋とかでもいいよ?」
到着したホテルを見上げて呟く
「そんなに値段は高くないから、心配することない」
心配とかじゃなくてさぁ
どーすんの、俺がジーパンにスニーカーとかで来たら
入れないタイプの店じゃない?
しかもレストラン高層階だし
「はぁ、美味しい……」
ご飯は相変わらず前菜から美味しいし
「それは良かった」
それからなんとなく話すこともなくて沈黙が続いた
その沈黙を破ったのは、少し気まずそうな顔をしたアサヒさん
「ミホさんは、大学生、だよな?」
「サイトで出会った人に素性を聞くのはナンセンスだね」
「あ……そうか、悪い」
あーもう
そんなシュンとした仔犬みたいな顔しないでよ
テーブルの上でぐちゃぐちゃに犯しちゃうぞ