オキナグサ
第3章 素敵なホテル
全然大袈裟じゃないから
むしろもうちょっと多かったから
「自分以外と比べる機会がなかったから……これが普通、かと……」
「じゃああの時の俺のはさぞ少なくてびっくりしたでしょ」
「あの時はそんな……見てる余裕、なくて……」
真っ赤になって縮んでいってる
面白い
けどあんまり虐めるとこの後持ち上げるのに苦労しそうだなぁ
「だから、普通の人ならなくてもいいけど、アサヒさんはないとダメってこと。わかった? ないなら買いに行こ、コンビニすぐそこにあったよね?」
「……わかっ、た」
わかればよろしい
話が終わると見計らったようにデザートが出てきて、美味しかったコース料理は終わり
「美味しかったー。ご馳走様でした」
「いや、俺からのお礼なんだから、気にしなくていい」
近くのコンビニまで歩きつつ、そんな会話をする
「コンビニそこのでいいよね? あ、丁度いいじゃん。レジやってる店員さんが女の子だ」
「ちょうどいい……?」
「うん。だって女の子から買う方がちょっと恥ずかしくない?」
顔ひきつってるよ、アサヒさん
「まさか……」
「うん。1人で、買いに行ってきて?」
「そ、そんな……!!」