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オキナグサ

第4章 告白


「悪いけど、俺は誰とも付き合うつもりないから」


きっと合わないし


「お試しでもいいので! お願いします!」
「どれたけ頼まれても、無理」


あと最近は性欲がすごくて、ほとんど毎日遊んでるから

きっと1人で俺の相手するんじゃ倒れちゃうよ


「う……っ、浮気、だって……平気です……!! ミホさんが誰かと何度寝たって、我慢します! だからその人たちとは違う、少しの特別をください……! 少しでも、好きになって下さい!!!」


真っ赤な顔
泣きそうに潤んだ目


きっとホテルの中で見るなら可愛いねって笑えるんだろうけど

俺には無理

それにそもそも
今の台詞の中に俺の地雷があったって気がついてた?

気づくわけないか


こんな遊び人の俺がそんな人間だなんて、きっと自分が第三者として見たって信じられない



「ねぇ」
「!」


結構冷たい声が出ちゃった
でも、声音変えてる余裕もないな


「勘違いしてるみたいだけど、俺はまだ他のたくさんの人と遊びたいから誰とも付き合わないんじゃないんだよ?」
「……へ……?」


最近そう見られがちだけど

全然違うよ
だって俺と付き合うとみんな「怖い」って言うからさ

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