オキナグサ
第4章 告白
びっくりした顔してる
口の端がひきつってるよ?
まだまだこんなの、甘いのに
「あ、あと今の家、引っ越さなきゃいけないな。お兄さん専用の部屋を作らないと。お兄さんに似合う可愛い鍵も買ってこようね? 誰か他の人が来たら耐えられないもんね。どうしても外出しなきゃいけない時は、俺が今度買ってきてあげるから、盗聴器と小型のGPSも必ず持ち歩いてね」
「……っそんな、の……異常だ……」
こんな反応
見慣れてるんだよ
「知ってるよ? でも、これでわかったでしょ? 俺は、人よりも執着心が強いの。浮気なんて、以ての外。絶対に、死んだって、しない」
最後の言葉ははっきりと区切って、ちゃんと聞こえるように
「本当に閉じ込めちゃったら困るでしょ? だから誰にも執着しないように色んな人と遊んでるの」
昔付き合ってた人との会話がプレイバックする
『ねぇ、今の電話誰から?』
『友達からだけど』
『男? 女? どこで会った人? どんな会話してたの? 今度会う予定でもあるの?』
そいつだって最初は俺が執着するのを可愛いって笑ってたんだよ
『はははっ、そんなに心配しなくても大丈夫だよ』