絡み合う糸
第1章 絡み合う糸
だいちゃんの大好物なオムライスのあるお店。
ネットで調べて、凄く美味しそうでだいちゃんに食べさせてあげたかった。
「うまぁ~い」
うめぇうめぇて言いながら、だいちゃんはオムライスにパクつく。
良かった…。
実は…徹夜でパソコンと、にらめっこしてたんだ。
だいちゃんの喜ぶ姿が見れるなら、睡眠時間なんて惜しくもなかった。
「伊野ちゃんのやつも美味しそうだね」
「ふふ、あげないよ?」
「え~ちょっとだけ!俺のも少しあげるからさぁ」
そう言っただいちゃんは、オムライスを掬ったスプーンを差し出してきた。
パクリと口にすると、思った通り物凄く美味しい。
関節キッス…。
真っ赤になった顔を見られたくなくて、自然と俯き加減になってしまう
「伊野ちゃん可愛い~雛鳥にエサあげてるみたいっ!!」
そんなことをだいちゃんが言うから、益々俺の顔は赤くなる。
だいちゃんは知らないでしょ?
ずっと俺が、だいちゃんを想ってることなんて。
「今日は俺んち来る?」
「いいの?」
明日は仕事は入ってないし、久しぶりのオフだ。
「けど、だいちゃんは大丈夫なの?」
「午後からの仕事だから、全然大丈夫よぉ」
「やった!」