完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第4章 丸井さんの話し
「み、見たい!――――…見せてほしい…」
え……?
どうしたらいいのか…今の私には判断できない…
でも、私が見せなくてもネット上で流れてしまった私の姿は何処かに確実に有り――――…隠しても隠せないことは…分かっている…
「…わかりました……ご迷惑をかける元凶ですから…確認してもらって…構いません…私との関係は見てから考えてください…」
私は、鞄からスマホを取り出すと…
証拠の一部として使えるかもと残しておいた写真や動画のファイルを開いた――――…
「――――…幻滅…いや、軽蔑されても私は何も言えません…」
私は彼に自分のスマホを手渡した――――…
もう――――…
私にはなにもできない…
そっと手からスマホが離れると同時に私は固く目を閉じた――――――――…